書籍紹介—平易な言葉、限りない奥行き—宇都宮敦さん「picnic」

 

現代短歌社からの新刊、多くの人気を集める宇都宮敦さんの待望の歌集です。
(写真で分かりづらいですが、図鑑ばりに大きい・・・すごい存在感です)

だいじょうぶ 急ぐ旅ではないのだし 急いでないし 旅でもないし

など、普段短歌に親しんでいない方にチラシをお見せしても、ふふっ、と笑ってくれたりして、多くの方に詩歌に触れてほしいという店からすれば、とてもありがたいと思っていました。

日常の言葉や言い回しと全く隔たりなく、つぶやきの様に紡がれる短歌。それでも僕たちの生き方や、暮らしていて見えなくなってしまったもの、哲学や、繊細な感情などを、ダイレクトに伝えてくれる短歌だと思います。

おばちゃんが道のむこうで叫んでる 僕にむけてじゃないのはわかる

・・・一見すると、なんなんだ笑 という感じですが・・・笑 誰かが必死で呼びかけている。けれど、向こうとこちらには、越えられない壁があって、何もすることが出来ない疎外感を感じました。彼女に手を差し伸べられるのは僕じゃない。でも、僕には関係ない、という冷ややかさも感じられて、社会の寂しさのようなものも感じます。

なるほどね んじゃあ、最後に公園の水飲み場で水を飲んだのはいつ?

・・・何があったのか全然分からない!けれど、誰かと話をしていて、深刻な話なのかも知れないし、何か生水はまずい、とかどうでもいい話かも知れない。ただ、相手の話を落ち着いて、フランクに、受け入れながら答えようとする優しさを感じる。こんな細かい事、覚えている人がいるのだろうか・・・。大きな問題にしろ、些細な問題にしろ。日常の小さな事、足元の出来事を見落としながら、多くの人は生きているのだ。と気づかされました。

ボウリングだっつってんのになぜサンダル 靴下はある? あるの!? じゃいいや

・・・あるあるっぽい!し、なんなんだ笑。とまずなってしまいますが、風景や状況の描写を一切のぞいた、台詞だけの表現を使うことで相手との親しさ、フランクさ、前のめりの呼びかけがボウリング場の喧騒やピンの弾ける音まで聞こえてくるような・・・。ちょっとした事で、ええっ!って文句も言える関係だし、じゃいいよ。やろうぜ。って、すぐに何でも水に流せる関係。ちょっと羨ましいくらい。

嫌なやつになっちゃいそうだよ もうじゅうぶん嫌なやつだよと抱きしめられる

言葉が平易な分、リアルな出来事として、心に直接ささる言葉が多い様に感じます。この短い歌のなかで、感情が何度も往復している。「嫌なやつになっちゃいそう」という時点で、本人にとっては、もう嫌なやつにもうなっている。でも、どうにか踏みとどまろうとしている。帰ってきたい。助けてほしい。この相手なら、どうにかしてくれるんじゃないだろうか。自分の一番弱い部分をさらけ出して、救いを求めている一幕。そこへ「もうじゅうぶん嫌なやつだよ」と、そんな事もう知ってた。お前の弱さなんて今始まった事じゃないし、分かっててこれまで付き合ってきたんだ。当然だろう?と、全てを肯定してくれるように抱きしめてくれる。・・・など、説明しすぎて野暮の極みですが 笑

こんなにフラットな言葉で、こんなに密度の高い言葉たちが集まっていて、驚きの歌集です。

いつも、紹介したい気持ちが先行して、多く引きすぎてしまうのですが・・・楽しみにしている方に怒られてしまうかと思うので控えめに・・・

※書店限定で付いてくる、書き下ろしエッセイも素敵でした!一連の作品に、またひとつ奥行きを足して、レイヤーをかけてくれるように感じます。装丁も、図録のようなサイズだったり、複写紙(?)のように裏面に薄い青の色がついていたり・・・奥行きのある一冊です。最後にパンチのあるやつを

ネコかわいいよ まず大きさからしてかわいい っていうか大きさがかわいい

ネコのかわいさに理由なんていらない!全肯定!笑
説明不要で愛に溢れる歌集。是非ご一読下さい。
(よ)

「はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで」朗読&サイン会


がたんごとん
記念すべき初のイベントは
歌人・雪舟えまさんの朗読&サイン会です。

「はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで」

雪舟さんの7年ぶりの歌集ということで、待ち望んでいたファンの方も多いのではないでしょうか?

すでにご反響いただいており、
一時的に切らしてしまいましたが、ドーンと入荷いたしますので、ご来店お待ちしております!
(イベント時にもご購入いただけます。)

日時:4月26日(木)19時~20時
場所:がたんごとん
http://gatan-goton-shop.com/
札幌市中央区南1条西15丁目1−319 605号
参加費:無料

※当日参加も可能ですが、会場準備のため、参加申し込みフォームも設置致しました。

出張

雪ですねー!このまま根雪でしょうか…!

Galleria kukkaさんの展覧会では、ありがとうございました。(写真参照)

ワークショップも大盛況でした。

立て続けで恐縮ですが、今日から吉田が出張の為、23〜25日、30〜2日もお休みになります。

ほぼオープンアトリエという感じですが、物販、書籍など、そろそろ準備が整いそうです!

ブログで、熱烈に紹介していきます!
(紹介したくてしょうがない)

楽しみです!

営業日はこちら

とりあえず


もう少し修正したら、作業だけならできそうです!

屋根(?)部分、思ったよりぴったりいったなー


台より、箒の作業用の杭づくりに、時間がかかった…!笑

椅子で作る作業台は、結構珍しいかもですね〜

あ、照明、つけなきゃ

資材搬入

がたんごとん、ブログ、始めました。

吉田慎司の、ほうきのアトリエショップ兼、茜さんが店長のお店を作ります。

・搬入
子どもらの妨害をかいくぐったり、負けたりしながら、少量ですが資材を搬入しました。

これらで制作設備と、カウンターを作っていきます。

借りたお部屋は、床が木の板、壁はホワイトキューブみたいに良好で、ほとんど手直しなどいらないくらい。ここにお店を始められる事から始まり、すでに何から何までありがたい限りです。

・OSB!
素材、何にしようかなぁとしばしば思っていたけれど、結局OSB材にしました。(Oriented strand board、木のチップを、固めたやつです。)

別に、わざわざ言うほどのもんでもないし、むしろ廉価な部類で、元来の使い方は構造用パネル。で、見ようによってはかっこいいので、DIYなどで、みんなよく使っている素材です。

最初は、杉かなぁ、とか、プレミアムな木材とかを想定してしまうんですが、自身のリアリティを重視しました。
背伸びせず、安価で、身近な素材。
田舎のおじいちゃんとか、どうでもいい廃材とか、ビニールとかの寄せ集めで、生活用具作ったりしますよね。すごく、クールだと思ってます。
ものづくりって、そういう所から始まったんじゃないだろうか。

裏の家が解体された時に出て来た棚や、椅子(結構いいもの)も持ち込みました。

お店は、非現実で、ハレの場で、特別な場所…というよりは、日常や些事から幸せを引き出せる様な、スタンスでいたい。

※余談
北米産が多いかと思ってたら、ドイツ産とある…!なんだか、勝手に信頼感を覚える 笑

(慎司)