『地上で起きた出来事はぜんぶここからみている』
ヴァーバル・アートユニット「TOLTA」
河野聡子さんの詩集です。
山本浩貴さんによるデザインが、かなり特徴的で、配置、構成自体にリズムがあって、朗読を聞いている様な印象を受けました。
「レイアウトは単なるアクセントや進行上の見栄えの問題を越えて、作品内部に張り巡らされた論理そのものと関わり合い、ひいては作品内論理の更新さえ引き起こすものとして考えることができます。」
-付録小冊子の座談会も、かなり濃密になっています。
ぼくらは羽ばたきを追って歩くふりをする
きょうはキャンプ場までずっと歩かなくてはいけないし
あしたはもっと遠くまで行かなくてはいけない
火星の水を撮影した探査機のように遠くまで
今やぼくらは歩けなくなるその日までずっと歩かなくてはいけない
ー「歩く人」より
日常世界の、時間や空間とは別の空間から言葉が語られている様で、舞台を見ているような印象も受けます。
紙上の構成と密接に繋がっていて、こんなにブログで伝わらない書籍も無いのではないでしょうか…!!!
また、河野聡子ら4名のユニットTOLTAは、500m美術館での展覧会にも参加されているようです!
併せて、ご高覧下さい!
◆◆◆
500m美術館Vol.26「最初にロゴス(言葉)ありき」
<出展作家>
港千尋(写真家/著述家/あいちトリエンナーレ2016芸術監督)
高橋喜代史(アーティスト)
文月悠光(ふづき ゆみ/詩人)
渡辺元気(郵便局員)
TOLTA(山田亮太、河野聡子、佐次田哲、関口文子、ヴァーバル・アート・ユニット)
居山浩二(アートディレクター/グラフィックデザイナー)
朴炫貞(美術家)
池田 緑(アーティスト)
ワビサビ(グラフィックデザイナー)
樋口雅山房(書家)
<開催概要>
会期|2018年4月27日(金)~2018年6月27日(水)
時間|7:30~22:00
会場|札幌大通地下ギャラリー500m美術館
住所|札幌市中央区大通西1丁目〜大通東2丁目(地下鉄大通駅と地下鉄東西線バスセンター前駅間の地下コンコース内
主催 札幌市