鉄板の現代短歌ガイド『桜前線開架宣言』の姉妹本『はつなつみずうみ分光器』。
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『桜前線』は、1970年生まれ以降の歌人を紹介した本なのに対してこちらは、2000年以降に出版された歌集のブックガイド。そして、2000~2020年の短歌の流れをまとめた本になっています。
鋭く、でも注意深く、周辺の状況も記しながらの紹介は、とてもエキサイティングでスリリング。
歌は大きめの文字で表記されていてパラパラとも読めるし、時系列を追って20年のダイナミズムを辿るのも、楽しいです。
コンパクトながら、コラムの「ニューウェーブ」「第一歌集」「前衛短歌」などでは、現代短歌の理解に必要なエッセンスを凝縮。最近の動向までを、かなり濃縮して解説しています。
「桜前線」は、現代短歌の広さや面白さを知る地図。のようなイメージでしたが、『はつなつみずみ分光器』は、最近の動きを縦軸で、ガシッと掴めるような印象です。
読んだことのある本の解説にも新たな発見があるはずです。初心者にも、ベテランにもおすすめの一冊。